育毛剤の副作用
育毛剤の中には副作用のリスクがあるものも存在します。
副作用とは、本来の薬品の効果とは別に、副次的に発生するものです。
症状はそれぞれの薬品によって異なり、症状自体の重さも軽微なものから重篤なものまでさまざまあります。
育毛剤に限らず、医薬品を扱うときは、副作用に関する知識を正しく持つことが重要です。
ここでは、医薬品に属する育毛剤に含まれている代表的な成分によって起こり得る副作用について説明していきます。
1.フィナステリドの副作用
抜け毛防止剤「プロペシア」の主成分であるフィナステリドは、主にAGAの原因のひとつであるジヒドロテストステロン(DHT)を生成する5α-リダクターゼを阻害するもので、AGA治療に高い効果を発揮します。
このフィナステリドの使用によって起こる可能性のある副作用は、主に男性機能に関するものが大半を占めます。
具体的に言うと、性欲の減退や勃起不全、精子の減少などです。
次いで、胃部不快感や腹痛、下痢などの消化器官異常が挙げられます。
プロペシアは1日1mg(1錠)服用するものですが、この用量を守った場合、副作用の発生率は全体の5%と低く、また、万が一発症したとしても、いずれも軽微な症状で終わるものがほとんどです。
そのため、健康な成人男性が用法・用量を守って服用する分にはあまり副作用の心配はいりませんが、1日の限度量を超えて服用すると、それだけ副作用のリスクも高まりますので注意が必要です。
また、フィナステリドは成人男性専用の成分なので、未成年や女性は使用できません。
特に、妊婦は服用することはもちろん、錠剤を割った切断面に触れるだけでも皮膚から成分を吸収してしまい、お腹の胎児に悪影響を与える可能性があるので、取り扱いには十分気をつける必要があります。
2.ミノキシジル
ミノキシジルはもとは血圧降下剤として高血圧患者に処方されていたもので、使用すると血管を拡張し、血流を増加させる作用があります。
ミノキシジル配合の育毛剤にはロゲインやリアップが有名ですが、内服薬としてはロニテンやミノキシジルタブレットもあります。
ただし、外用薬でも内服薬でも、副作用のリスクはゼロではありません。
ミノキシジル使用で起こり得る副作用には、血管拡張作用による全身や顔の発汗や、それに伴う悪寒のほか、頭皮のかぶれや湿疹などの頭皮トラブル、そして頭髪以外の体毛が濃くなるといった症状があります。
いずれも症状は軽く、発症率も引くいものですが、外用薬と内服薬では発症率が若干異なり、一般的には直接体内に取り込む内服薬の方が、本来の効果も副作用のリスクも高くなっています。
また、ミノキシジルは血圧降下剤としての役割もあるため、もとから低血圧の人が使用すると、血圧が下がりすぎて危険な状態に陥る場合があるため、低血圧と自覚している人、あるいはそうかもしれないと思われる人は、まず医師と相談した上で服用を検討する必要があります。
ミノキシジルもフィナステリド同様、成人男性のみが使用対象となっています。
3.塩化カルプロニウム
塩化カルプロニウムは、フロジン液やアロビックス液、育毛剤のカロヤンシリーズなどに含まれている成分で、ミノキシジル同様、局所血管拡張作用があります。
そのため、ミノキシジルと副作用の症状が似通っており、頭皮や全身の発汗、頭皮の発疹、かゆみなどの頭皮トラブルのほか、吐き気や嘔吐などの体調不良を訴えるケースもあります。
塩化カルプロニウムは、内服薬として使用した場合は慢性胃炎や胃下垂などの治療薬に用いられるため、育毛剤としての副作用に関しては、外用薬に限るぶん、ミノキシジルの内服薬タイプよりは発症率が低くなっています。